世にも奇妙な犬物語
スー一家が迎え入れた犬は奇妙な特徴が色々あるものの、犬はペットとして家族に愛されてすくすくと育っていました。子犬の時から愛嬌があり家族に懐いていたこの犬は「小さな可愛いブラッキー」というあだ名で呼ばれていました。
しかし奇妙なことはまだまだ続きました。ブラッキーは毎日たくさんの食べ物を食べるとともに、急速にどんどん体が大きく成長していきました。そして二歳の誕生日を迎える頃には、ブラッキーは身長1メートル、体重約110キロ以上になっていました。しかもそれで二本足で立つので、犬にしては異様に大きく見えました。
家族はやはりこの犬は異常だ、何かがおかしいとブラッキーを疑い始めました。ブラッキーの奇妙な特徴は全然犬らしくなかったからです。何て奇妙な犬でしょう?!こんなに食欲旺盛で、変な鳴き声と仁王立ちをして、これほど急速に育つ犬は世界でブラッキーだけに違いないと声をそろえて言いました。
スー一家の決定的な心配事
その後、それでも奇妙なブラッキーを可愛がっていたスー一家に決定的に心配事が起こりました。食欲旺盛なお陰で、急速なペースで増えたのはブラッキーの身長と体重だけではなく、ブラッキーの歯もとても大きくなったのです。特にブラッキーの前歯である犬歯は急速にとても長くなり、どう見ても犬の歯のようには見えませんでした。それらの長く鋭いブラッキーンの前歯は犬歯というより、どう猛な動物の牙としか見えませんでした。この歯でもし噛まれたら確実に身がちぎれるぐらいの勢いでした。
ここまで来るとスー一家は、ブラッキーが怒ったりして誰かを襲い、噛んだりすることがあるのではと心配せずにはいられませんでした。たとえどれだけブラッキーが人懐っこくて可愛くても、体も大きく牙も鋭いブラッキーをこのままにしておく訳にはいきませんでした。スー一家の元でペットとして飼い続ける訳にはいきませんでした。